長い矯正期間は短くできないの?

矯正治療期間を短くするために

矯正治療期間を短くするために

矯正治療は「弱い力を長時間かけ続けること」で歯を動かすので、どうしても治療に時間がかかります。なんでも素早く手に入る現代社会においては、1年〜2年という期間はとても長く感じますよね。

そうした矯正治療期間を少しでも短くするために、矯正専門のクリニックでは様々な取り組みを行なっています。

矯正治療開始を早める

矯正治療にはいくつかの段階があります。一般的に矯正治療が始まってからの期間が注目されやすいですが、矯正装置をつける前には、検査や分析、矯正装置の作製などがあります。

この装置をつけるまでの期間は、デジタル化の導入や歯科技工所の専属化などによって、患者さまの矯正治療スタートを早めることができます。

検査・分析のデジタル化で治療計画の立案を早める

歯科用3DCTで精密検査

矯正治療の前には必ず精密検査を行います。歯科用3DCTは顎部分を立体的に撮影できるレントゲンです。歯の根の状態、顎の骨の形、頭部とのバランスなど、一度の撮影で様々なデータを取得することができます。

歯型の取得は光学印象で

従来は治療計画・装置作製のための歯型模型はシリコンによる印象で取得し、そこからさらに手作業による技工作業が待っていました。

光学印象(口腔内スキャニングカメラ)を導入しているクリニックでは、スティック状のカメラで歯列を撮影するだけで、PC上に患者さまの歯型が再現されます。

分析・診断までをデジタルで

歯科用3DCTや口腔内スキャニングカメラで得たデータは、連携するアプリケーションソフトでの分析ができます。検査データのデジタル化とアプリケーションのサポートで分析・診断を素早く行うことも、患者さまの治療開始を早めるポイントです。

矯正装置の作製期間を早く

診断や治療計画が終わり、「さあいよいよ矯正治療だ」という段階ですが、舌側矯正・マウスピース型矯正のどちらも患者さんひとりひとりの治療に合ったオーダーメイドの矯正装置を使用します。

そのため、矯正装置の作製にはある程度の時間がかかります。従来は全て手作業で行われていましたが、矯正技工もデジタル化を行うことで作製時間を短縮しています。

舌側矯正装置の作製

裏側に装置がつく舌側矯正は金属のワイヤーとブラケットを用いた矯正方法です。患者さまの歯に合うブラケットを設計し、治療計画に沿ったワイヤーを準備します。

従来は石膏でできた患者さまの歯型を元に手作業で行う部分が多かったのですが、デジタル設備を導入するクリニック・技工所では、コンピューター上にて矯正装置の設計を行います。

デジタル化された専属技工所での装置作製

横浜駅前歯科・矯正歯科ではグループ内に専属の技工所を持ち、舌側矯正装置については、その技工所で作製を行っています。患者さまの歯型データや治療計画は技工所とデジタルで共有され、一連の流れがシステム化されているので、装置の作製に生じる無駄な時間を省くことができます。

またドクターと技工士の距離が近いため、わずかな調整の対応や相談が可能であり、結果として治療の進度や質に良い影響を与えています。

マウスピース型矯正装置のお渡し

一方、マウスピース型矯正(インビザライン)はマウスピースをメーカーにオーダーする形で作製を行っています。ISO取得の海外の専門工場にて製造のうえ、クリニックに届くのは型取り後およそ1ヶ月〜2ヶ月となります。

マウスピースが届くとマウスピースの交換を患者側で一定のペースにて行なっていきます。

チェアタイムを短く

矯正期間の短縮とは直接かかわりませんが、最初の矯正装置の設置、調整時のチェアタイム時間を短くすることで患者さまの負担が少なくなることは事実です。

インダイレクトボンディング

舌側矯正は歯の裏側にブラケットを接着します。歯の表側にくらべて、歯の裏側に付けるのは見づらいこともあり、難しく時間のかかる作業でした。また、治療計画に沿ってブラケットを正しい位置に接着する必要がありますが、歯の裏側ですと位置の調整も難しくなります。

インダイレクトボンディング

そこで登場したのが「インダイレクトボンディング」と呼ばれる方法です。

インダイレクトボンディングでは、模型であらかじめ定めたブラケットの配置を歯型にそった「型」に移し取り、そのまま患者さまの歯に接着する方法です。ブラケットの接着後、「型」は取り外すことができるので、まるでスタンプの要領でブラケットの装着ができます。

インダイレクトボンディングの方法を取ることで、素早く設置ができるほか、ブラケットの位置も計画通りに取り付けることができるので、治療の進み方にも貢献します。

歯の動きをはやめる

大人の矯正治療の期間について述べたコラムで、歯の動く原理についてお話ししていますが、歯を動かすためには骨が変化する必要があります。そのため、歯の動く速度には制限があります。

けれども、矯正治療の発展とともに、どうすれば歯が動きやすくなるかということも分かってきています。

セルフライゲーションブラケットの使用

セルフライゲーションブラケット
歯が動きやすい力をかけるブラケット

矯正治療では、「ローフォース・ローフリクション(弱い矯正力と弱い摩擦力)」といい、歯周組織に負担をかけない程度の矯正力が歯を動かしやすいと考えられています。

セルフライゲーションブラケットは、ブラケットとワイヤーの摩擦力を減らし余分な矯正力がかからないように設計されたブラケットです。

横浜駅前歯科・矯正歯科では、基本的にセルフライゲーションタイプのブラケットを使用しています。

矯正用アンカースクリューの利用

難しい症状に対応

設置の場所・方法によって様々な用途がある矯正用アンカースクリュー

歯科矯正用アンカースクリューとは、矯正治療で使用するチタン製の小さなネジのことです。以前であれば外科的手術やヘッドギアの装着が必要な症状でも、アンカースクリューを使用することによって、通常の矯正装置で十分対応できるようになってきています。(症状によっては異なります)

アンカースクリューは骨に埋め込むので、歯への矯正力をかけるための固定源が確保できます。そのため、力をかけて歯を動かせるので、歯の動きが早く、症例によっては期間の短縮に繋がります

代謝への働きかけを行う

大人は子供にくらべて歯の動きが遅い

矯正治療の仕組みの段落で、歯槽骨の変化についてお話しました。歯槽骨の変化は大人よりも子供のほうが早い傾向にあり、年齢に従って徐々に遅くなります。歳を取るに従って代謝が悪くなるのと同じようなことです。

大人の歯の動きを早めるには?

大人でもこの歯槽骨の変化(リモデリング)のスパンを短くすることで治療スピードが早まると考えられており、破骨細胞の働きについてなど、今も様々な研究が行われています。

現在、臨床の現場で用いられているのは、フォトバイオモジュレーションと呼ばれる、生体への働きかけです。歯の周辺組織を活性化させるため、低レベル光である近赤外線光を歯の周囲に照射します。この近赤外線光を当てる処置の効果には個人差がありますが、治療をスピードアップするだけでなく、痛みの軽減効果もあり、当院の「矯正治療を短くするための治療」は、このフォトバイオモジュレーションの処置を追加したプランとなります。

治療期間についての
よくある質問

矯正装置をつけている期間は、1 年〜 2 年半程度です。
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舌側矯正で 3 週間に 1 回、マウスピース型矯正で 1 〜 3 ヶ月に 1 回です。
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期間に関わらず、目立たない矯正方法は選択可能です。治療期間は症状にもよりますが、矯正方法の選択、アンカースクリューの併用などにより治療進度を早められる可能性があります。
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現在では裏側に装置がつく舌側矯正も唇側矯正(表側矯正・ラビアル矯正)との治療期間の差はほとんどありません。
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当院で行なっている「矯正期間を短くする取り組み」に結果への影響や安全性への問題はございません。
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