投稿日:2024.7.8
歯列矯正で顔の変化はいつから実感できますか?
こんにちは!
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
歯並びの改善を目的に矯正を始める方は多いですが、実は見た目の変化も歯列矯正の大きなメリットのひとつです。
治療によって口元が整い、輪郭がすっきりした、横顔がキレイになったというケースは決して少なくありません。
しかし「本当に顔が変わるの?」「変化を感じるのはいつから?」という不安を抱えている方もいるでしょう。
そこで本記事では、歯列矯正による顔の変化を分かりやすく解説し、具体的にどのような変化が期待できるのか、どんな人に効果が出やすいのかを説明していきます。
矯正を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
目次
歯列矯正で顔が変わるのはいつ?
結論から言うと、矯正治療で顔の変化を実感しやすくなるのは開始から6ヶ月以降に実感しやすい傾向があります。歯列矯正では、早く動かそうと歯に対し過度に力をかけてしまうと、歯根吸収や歯茎の退縮などのリスクがあるため、安全性を考慮して少しずつ動かす必要があります。
これにより、1ヶ月に歯が動く量が0.3mm程であるため見た目の変化をすぐには実感しにくいのです。
歯の動きやすさは年齢や骨の柔軟性にも影響されるため、若年層の方が変化を早く感じやすい傾向にあります。
ただし、成人でも適切な治療計画と継続的なメンテナンスにより、歯列矯正による顔のバランス改善は可能であることが多いでしょう。
歯列矯正で起こる具体的な顔の変化
歯列矯正によって得られる顔の変化は、以下のようなものがあります。
- 顎が後ろに引っ込んでいる
- 口を閉じるときに顎にシワができる
- 口呼吸になりやすい
- いびきをかきやすい
- 睡眠時無呼吸症候群になるリスクが高い
- 顎が小さいように見える
- 顔全体のバランスが崩れているように見える
Eライン
Eラインとは、鼻先と顎先を結んだラインのことです。
美しい横顔の基準とされ、このラインの内側に唇が収まっているとバランスが良いとされます。
ただし、これは欧米の骨格を基準にしているため、日本人の場合は若干ラインから唇が突出した状態でも十分美しいとされています。
出っ歯(上顎前突)や受け口(下顎前突)などの不正咬合では、このラインを外れて口元が突き出した印象になりやすいですが、これが骨格的な原因ではなく歯並びが原因である場合には、
歯列矯正によって改善できる可能性があります。
例えば、出っ歯の場合には抜歯を併用し、抜いたスペース分前歯を後方に移動させることで唇が引っ込み、Eラインがきれいになることも多くあります。
エラの張り
エラ張りの原因は、主に骨格と筋肉に分かれます。
歯ぎしりや食いしばりによって発達する咬筋(こうきん)は、嚙み合わせの異常により過剰に働くことがあり、これによりエラが張ってしまうのです。
このような筋肉が原因でエラが張っている方の場合、矯正によって嚙み合わせが整うと咬筋への過度な負荷が減り、
筋肉の緊張が和らぐことでエラ張りが目立ちにくくなるケースがあります。
ただし、骨格が原因の場合には外科矯正が必要になることもあるため、あくまでもケースバイケースであることは認識しておきましょう。
左右のズレ(非対称)
上下の歯の中心(正中)のズレや嚙み合わせのズレがあると、口元がアンバランスな印象になってしまうことがあります。
歯列矯正では、噛み合わせにおける左右のバランスを整えることが可能であるため、口元の左右差改善にもつながることがあります。
スマイルラインと笑顔の印象
スマイルラインとは、笑ったときに見える上の前歯のカーブのことです。
このカーブが下唇のラインに沿って滑らかに弧を描いていると、口元が美しく見えます。
歯列矯正によって前歯の傾きや長さのバランスが整い、自然で美しいスマイルラインが完成するため、結果として写真映えする笑顔や、より明るい印象につながります。
唇の閉じやすさ
特に出っ歯の方などは歯が前に出ていることで、無意識のうちに口を閉じにくくなっていることはありませんか?
これは、無理に口を閉じることで生じやすい顎の「梅干しジワ」の症状にもつながります。
歯列矯正で前歯の位置が後退すると唇が閉じやすくなり、無理な口元の緊張がなくなることで梅干しジワも改善されます。
使用する矯正装置と顔の変化の関係
矯正装置の選択によっても、顔の変化の感じ方が違うことがあります。
表側矯正
最も多く用いられている矯正方法で、対応できる症例も幅広いのが特徴です。
装置が外側に見えるため目立ちやすいというデメリットはあるものの、治療効果が高く治療計画によって顔の変化も着実に表れやすいでしょう。
装置が表側に装着されるため、装置の分で唇の厚みが若干出ることで一時的に口元が出たように感じる場合もあるかもしれませんが、多くの場合は治療が進むにつれて気にならなくなりますのでご安心ください。
裏側矯正(舌側矯正)
歯の裏側に装置を取り付ける裏側矯正(舌側矯正)は、話す時や笑った時にも装置が見えにくいため、見た目を気にせず矯正を進めたい方におすすめの装置です。
装置が歯の内側にあることで口元への物理的な影響が少なく、自然な口元を保ちながら治療が進められます。
なお、裏側矯正(舌側矯正)は独自の技術が必要とされるため、対応できるクリニックが限られています。
当院では難症例を含む裏側矯正に対応しておりますので、他院では裏側矯正(舌側矯正)が難しいと言われた方でも、まずはご相談ください。
マウスピース型矯正
透明なマウスピースを段階的に交換しながら、徐々に歯を動かしていく矯正方法です。
マウスピースは薄く目立ちにくいことから見た目の変化は非常に少ないため、社会人や人前に出る機会が多い方に適しています。
ただし、装着時間の管理が甘いと歯の移動が遅れ、期待した顔の変化が得られないこともあるため自己管理が必須です。
また、歯の表面に「アタッチメント」と呼ばれる白い突起が装着されることで、全く目立たない装置ではないため予め十分に理解しておきましょう。
顔の変化を促す処置や対応
便宜抜歯
抜歯を伴う矯正では、十分なスペースが確保されることで前歯を後ろに下げることが可能になります。
そのため、口元が引っ込みEラインやスマイルライン、梅干しジワの改善につながるケースが多くあります。
不要な抜歯はもちろん避けるべきですが、歯を並べるスペースがない場合、無理に非抜歯で進めると、かえって口元の突出感が目立ってしまう可能性が高くなります。
特に顔貌の変化が気になる方は、担当医と十分に相談することが大切です。
外科矯正(顎変形症の対応)
骨格の問題が大きい場合には、通常の矯正だけでは限界があるため外科手術を併用した矯正が必要になることもあります。
顎の骨を正しい位置に移動することにより、根本的な輪郭の改善が可能になるのです。
この処置は保険適用となる場合もありますが、その場合に使用する装置は表側矯正のみとなります。
よくある質問(Q&A)
Q1.顔の変化は誰でも実感できますか?
A.個人差はあるものの、多くの方が歯列矯正によって何らかの顔の変化を実感しています。
特に出っ歯や受け口、口ゴボなどの不正咬合がある方は、矯正によってEラインや口元が整いやすく、見た目の印象が大きく変わる傾向があります。
ただし、骨格や年齢、治療内容によって感じ方には差があるため、事前に担当医と期待する変化についてよく話し合うことが重要です。
Q2.小顔効果はありますか?
A.矯正治療によって歯が正しい位置に収まり、前に出ていた口元が引っ込むことで顔全体の印象がすっきりすることがあります。
ただ、実際に顔が小さくなるのではなく、あくまで口元の改善による印象の変化であることが多いため、過度な期待は禁物です。
Q3.左右差は治りますか?
A.歯列矯正では、噛み合わせを正しい位置に整えることによって口元の左右差(非対称)が軽減される可能性があります。
ただし、骨格が要因であるケースや顔面全体の左右非対称は歯列矯正だけでは完全に治らないため、必要に応じて外科的処置との併用も検討する必要があります。
Q4.矯正中に顔が一時的に変になることは?
A.歯列矯正の初期段階では、歯の移動による一時的な違和感や、口元の突出感が生じることがあります。
また、装置の影響で口を閉じづらく感じたり、表情がぎこちなく見えたりすることもありますが、治療が進むにつれて歯並びと口元が整っていき、
見た目も自然でバランスの良い顔立ちへと変化していくため心配はいりません。
Q5.矯正後に顔が老けることはありますか?
A.「抜歯をすると頬がこけて老けて見えるのでは?」という不安の声も度々見られますが、矯正治療全体としては抜歯によって顔が老けるという科学的根拠はありません。
ただし、過度に口元が後退することで口元が老けた印象になる可能性もあるため、経験豊富な矯正専門医による診断と治療計画の立案が重要です。
Q6.歯列矯正をしても顔があまり変わらないことはありますか?
A.もちろんあります。
矯正治療はあくまで歯並びと嚙み合わせを整える治療であり、すべての症例で見た目に劇的な変化があるわけではありません。
特に、もともと歯並びや骨格に大きな問題がない場合は、顔の変化が緩やかだったり、本人が気づきにくいケースも多々あります。
Q7.マウスピース型矯正でも顔に変化はありますか?
A.治療計画によっては装置の種類に関わらず変化はあります。
マウスピース型矯正も歯列を動かすことで噛み合わせが改善され、結果として輪郭や口元のバランスが整います。
ただし、顔の変化が出やすいのは全体矯正であるため、マウスピース型矯正装置を含め部分矯正の方は治療による顔の変化は期待しないようにしましょう。
Q8.抜歯をすると顔がこけると聞きましたが本当ですか?
A.抜歯や矯正装置の装着直後は、違和感や痛みから咀嚼回数が減り一時的に頬が瘦せたような印象が生じることが稀にありますが、
矯正が進むにつれ自然な輪郭へと整っていきますのでご安心ください。
Q9.外科矯正は見た目や輪郭の変化が大きいですか?
A.外科矯正(顎変形症に対する治療)は歯並びだけでなく骨格のズレそのものを改善するため、顔全体の印象が大きく変わることがあります。
特に、顎の前突や左右の非対称が顕著な場合には、外科手術によって顎の骨の位置を適切に修正することで、機能面・見た目の両方が大きく改善されます。
Q10.顔の印象を大きく変えたい場合、どの矯正方法がおすすめですか?
A.顔の印象を大きく変えたいと希望される方でも、全員に抜歯や外科矯正が必要なわけではありません。
歯並びの状態や骨格、口元の突出具合などを総合的に診断し、「見た目の改善」が医学的に必要か、また可能かを見極める必要があります。
例えば、出っ歯や口ゴボ、受け口などの場合には、歯の位置や嚙み合わせを適切に整えることで輪郭や横顔に変化が現れることがあります。
しかし、これはあくまでその方の症例が治療適応に該当している場合に限られます。
見た目だけで治療方針を決めてしまうと嚙み合わせが悪化するなどのリスクがあるため、まずは専門医のカウンセリングを受けて自分に合った治療法を慎重に選ぶことが重要です。
まとめ
歯列矯正は、単に歯並びを整えるだけでなく、顔のバランスや印象を整える可能性を持つ治療であり、
顔や輪郭の変化は矯正装置の種類や歯並びの状態、治療内容によってその効果はさまざまです。
当院では、患者様一人ひとりの状態やご希望に合わせて矯正プランをご提案しています。少しでも不安なことがあれば、ぜひ無料カウンセリングをご活用ください。
※マウスピース型カスタムメイド矯正装置は薬機法対象外であり、副作用被害救済制度の対象外になる場合があります。
※歯列矯正治療は自由診療(保険適用外)です。