投稿日:2024.9.13
矯正と食いしばりは切っても切れない関係??その真相を解説します!
こんにちは!
横浜駅西口から徒歩3分の歯科矯正専門医院、横浜駅前歯科・矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
無意識に「食いしばり・歯ぎしり」していませんか?
「矯正」と「食いしばり・歯ぎしり」はあまり関係はなさそうですが、この2つには深い関係があります。
今日は、日中や寝ているときに食いしばり・歯ぎしりをしてしまっている方へ、その原因や改善の仕方、矯正治療への影響など色々なことについてに詳しくお伝えします。
目次
食いしばり・歯ぎしりとは?
歯ぎしりには、3つの種類があり、「歯ぎしり」「食いしばり」「タッピング」に分けられます。
それぞれを詳しく説明します。
歯ぎしり
「歯ぎしり」とは、別名「グライディング」ともいいます。
上と下の歯を横に擦り合わせている状態です。
ギリギリと音がなります。
だいたいの方が寝ている時に起こります。
そして、強い力で擦り合わせるため、歯や骨への影響は1番大きいです。
食いしばり
「食いしばり」とは、別名「クレンチング」ともいいます。
食いしばりは上と下の歯を強く噛み締めている状態です。
重いものを持ち上げる時など力を使う時に、無意識に起こりうるものです。
ご自身で自覚することはあまりなく、音もしないため周囲の人からも気づかれにくくなっています。
タッピング
「タッピング」とは、上と下の歯をカチカチと音が鳴るくらいに連続で噛むことです。
歯や骨などに与える影響は、比較的少ないです。
今紹介した3つを総称して「ブラキシズム」といいます。
寝ている時に無意識にしてしまう食いしばり・歯ぎしりは、本人では自覚がしにくくとても厄介です。
家族や友人に指摘されて知る方も多くいると思います。
また、下記の項目に該当する方は、食いしばり・歯ぎしりなどをしてしまっている可能性があります。
当てはまるものがあるか、ぜひチェックしてみてください。
- 朝起きると顎に痛みや、だるさを感じる
- 舌の側面や頬の粘膜に歯型が付いていることがある
- 冷たいものを飲むと歯がしみる
- 詰め物がよく外れる
- 口を大きく開けると顎が痛む
- 歯科医院で歯のすり減りを指摘された
- 偏頭痛や肩こりがある
食いしばり・歯ぎしりの原因
ところで、なぜ「食いしばり・歯ぎしり」が起こるのでしょうか。
現段階では、明確な原因は明らかになっていません。
しかし、次のような理由が考えられています。
ストレスや疲れ
原因としては様々なものがありますが、ストレスが1番多いと考えられています。
人間関係によるストレスや緊張感のある場面に食いしばりが起きやすいです。
肉体的・精神的に、ストレスや疲れが溜まることで筋肉が緊張状態になり、食いしばりや歯ぎしりを引き起こします。
また食いしばることで、ストレスが軽減するともいわれています。
歯並び・噛み合わせが悪い
歯並びや噛み合わせが悪いと、歯のバランスに偏りがあります。
そのため無意識に歯のバランスを均等にしようとする力が働き、食いしばりなどを起こします。
食いしばることで必ずしもバランスが良くなるというわけではなく、変な方向に負担がかかり、より歯並びが悪くなってしまうこともあります。
被せ物や詰め物の不適合
虫歯の治療は、歯を削り、被せ物や詰め物をします。
そのサイズや高さが適していないと正常に噛むことができません。
そのため、しっかり噛もうという力が働き、食いしばりなどを起こすことがあります。
飲酒、喫煙、カフェインなどの嗜好品を多く摂取する
お酒や煙草、コーヒーや紅茶などのカフェインを含むものの摂りすぎは自律神経の乱れの原因となります。
そのため、寝る前に摂取すると自律神経が不安定になり、睡眠の質は悪くなることで食いしばりなどを起こします。
意識的に身体の緊張を少なくすることがとても大切です。
食いしばりの矯正への影響
治療の進行や効果が妨げられる
矯正は、歯を正しい位置にするために前後左右に動かして行きます。
しかし、食いしばりをすると、その強い力がブレーキとなってしまいます。
食いしばりの他にも、歯の動きにブレーキをかけてしまうのが舌癖(ぜつへき)です。
舌癖とは、本来の舌の位置とは違った場所に舌を置いている悪い癖のことです。
舌癖があると、ブレーキをかけてしまうだけでなく、前歯が唇側にかたむいてしまうなど、悪い方向に歯が動いてしまうこともあります。
強い痛みが生じてしまう
矯正では、ワイヤーの交換をしたり、調整をおこないます。
調整をおこなうと、歯が動き、違和感や痛みが生じます。
その違和感や痛みに加えて、食いしばりの力がプラスされることでより痛みが増す可能性があります。
矯正装置の選択肢がせばまってしまう
毎日長時間にわたり、食いしばりや歯ぎしりをしてしまう場合、マウスピース型矯正が適応にならないことがあります。
食いしばりなどがあることによって、マウスピースを変形・破損させてしまう可能性があるためです。
再度マウスピースを作成する場合、新しいものが届くまで時間がかかってしまうため、治療期間も延長してしまいます。
また、マウスピースをつけている時に食いしばりをしてしまうと、奥歯が噛まなくなってしまうこともあります。
このようにマウスピース型矯正装置による治療が難しい場合、ワイヤーを使用した矯正を勧めるさせていただくこともあります。
食いしばり・歯ぎしりの改善方法
食いしばりや歯ぎしりは、どのようにすればなくなるのでしょうか。
結論から言うと、食いしばり・歯ぎしりをなくすことは難しく、完治するとは言えません。
しかし、少しでも食いしばりを減らしたり、影響を最小限にすることができます。
今回は、ご自宅でもできる対策を紹介します。
- セルフマッサージ
- なるべく食いしばりをしないように心がける
- ストレスを抱えないようにする
- 寝る時にナイトガードを使用する
- 睡眠環境の改善
- MFTを行う
セルフマッサージ
食いしばりや歯ぎしりで硬くなってしまった顎の筋肉をマッサージで和らげます。
両手で頬を触りながら奥歯でグッと噛んだ時に硬くなるところが、噛むときに使う咬筋(こうきん)とよばれる筋肉です。
その部分に手を添えて、しっかりと力を入れながらゆっくりと円を描くように動かします。
ナイトガード
寝ている時に「ナイトガード」とよばれるマウスピースをつけることで、歯のすり減りなどの歯の負担や顎への負担を軽減させます。
ナイトガードは、健康な歯を守る役割があります。
睡眠環境の改善
- 適切な睡眠時間を確保
- 寝る前はスマホ・テレビなどは見ない
- 適度な運動
- 寝る前のストレッチ
- 寝室の適切な温度・湿気・明るさ・音
- 良好な寝具
MFT(口腔筋機能療法)とは?
MFT(口腔筋機能療法)とは、舌癖(ぜつへき)の改善や正しい口周りの筋肉の動きを覚えて習慣化し、口腔周囲の筋肉バランスを整える療法です。
食いしばり・歯ぎしり改善が期待できる他にも、矯正治療がスムーズに進んだり、矯正終了後の長期的な歯並び・噛み合わせの安定を実現させ、後戻り(あともどり)を防ぐメリットもあります。
MFTには、舌が正しい位置にあるかどうか・鼻呼吸ができているかなどポイントがあります。
- 唇はいつもリラックスした状態で閉じている(口呼吸ではない)
- 舌は上顎にリラックスした状態で挙上している
- 上下の歯はわずかに2~3mmほど離れている
MFTはしっかりと継続して行うことが大切です。
地道で大変ですが、矯正をするうえではとても重要なことです。
当院では、矯正が始まると同時に舌癖があると判断した方に、MFTについてお話をしています。
その方にあったトレーニング法で、アドバイスをしながらサポートさせていただきます。
まとめ
今回は、「食いしばり・歯ぎしり」について詳しくお話してきました。
食いしばりや歯ぎしりを気付かず放置していると、歯はもちろん顎にも大きな負担がかかります。
さらにはその影響で、頭痛や肩こり・顎関節症など、様々な問題が起きてしまうかもしれません。
また、歯ぎしりの「ギリギリ」という音を、家族や友人に聞かれるのが恥ずかしいというかたもいらっしゃると思います。
歯ぎしりや食いしばりを改善する目的として、矯正治療を考えているかたもいらっしゃると思います。
矯正治療により歯ぎしりや食いしばりが完全に治るとは限りませんが、噛み合わせが改善されるとともに歯ぎしりや食いしばりが改善する可能性があります。
もし食いしばりや歯ぎしり・噛み合わせなど何か気になることがありましたら、ぜひ一度歯科医院に相談してみましょう。
そして、改めて生活スタイルを見直したり、自分に合ったストレス解消を見つけて、ストレスをため込まないようにしましょう。
歯並びが気になる方は、まずは横浜駅前歯科・矯正歯科へご相談ください。
≫無料矯正カウンセリングのご予約はこちらから。